受口の原因は、一般的には下顎に問題(過成長)があると考えがちですが、実は

1 上顎の成長が弱い場合    2 下顎の成長が強い場合

3 歯の傾斜に因るもの     4 1〜3の混在型

 

の4つに分類されます。ここで最もご注意頂きたいポイントは、受け口の原因が

どこにあるかによって、治療開始時期や使用する装置が異なるということです。

これは、上顎と下顎の骨の種類が違うため、発育時期に時間差があるためです。

 

1)上顎の成長が弱い場合

 上顎の骨は、9〜10歳くらいまでに90%以上の成長が終了します。従って、

この時期を過ぎてしまうと、もう上顎は大きくならないので、6〜8歳頃から

上顎前方牽引装置を用いた上顎を前に引っ張り出して大きくする治療が必要です。

装置は、在宅時に着けて貰う比較的簡単なもので、期間は大体1年半ぐらい使用

します。

 

 

 

2)下顎の成長が強い場合

 下顎の骨は、手や足の長管骨と同じ種類のため、身長が伸びる時期に伴い下顎も

前方に大きくなります。男子では、中・高校生,女子では小学校の高学年頃です。

この時期にあまり下顎が前に出てくるようであれば、チンキャップと言ういわゆる

顎あてを使いますが、この装置は使用期間が長いのと負担が大きいため、当院では

出来るだけ早めに来院頂き、前述の上顎前方牽引を推奨しております。

 

 

3)歯の傾斜に因るもの

 純粋に歯の傾きだけによる受口であれば、全て大人の歯になってからでも治療は

可能です。しかし、最初は歯だけの問題であっても、放置しておくと骨格的な問題に

移行する場合もありますので、きちんと検査を受けてお子さんの成長パターンを把握

しておく必要があります。

 

 

 

4)1〜3の混在型

 長期間の治療になりますが、その間ずっと装置を着けておく訳ではありません。

適切な時期に必要な治療を行い、成長が関与しない時期は装置を外し、患者さんの

負担を軽減します。

 

 

 受口は、やみくもに下顎を抑えたり、またマウスピース の様な簡単な装置で、

前歯の傾きを変える事により一時的に治ってしまう事もあります。しかし、残念

ながら上下の顎のズレまでは解消されてないので、体の成長期に伴い下顎も前方に

成長するので、受口が再発するリスクが高いです。

成長が関与する治療は、『あの時ちゃんとした治療をやっておけば...』と後悔

しても、時間は後戻り出来ません。

 さらに、下顎が突き出たお月さまのような受口独特のお顔は、手術をしない限り

改善出来ません。中には、大人になってから下顎の骨切り手術をすれば良いと言う

考えの先生もいらっしゃるようですが、私は出来る限りそう言う大事にならない

ように、リスクを軽減するための初期治療が非常に重要と考えております。

 

 最後に、受け口のお子さんは、全て大人の歯が萌えそろっても、体の成長が落ち

着くまでは(男子は高校終了 女子は中学終了が目安)、ワイヤーを着ける本格的な

矯正治療を始めてはいけません。これは、早い時期に治療が終わっても、成長期に

下顎の位置が変わって、再治療が必要になる事があるためです。お気をつけ下さい!!

 

 

 

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