【院長のポリシー】

 矯正治療は、『美しい歯並び』と言うゴールが同じであっても、患者さんの主訴に

より治療へのアプローチが異なります。例えば、富士山に登る時に体力に物を言わせ

て一直線に駆け上がるのか? 道路を使ってゆっくり上がるか? しかも車が良い人

もいれば自転車が良いと言う人もいると言うことです。


 矯正医のアイデアと技量によって、治療へのアプローチの数が異なりますが、かと

言ってやみくもに多ければ良いという訳では無いし、また患者さんの日常生活がこれ

までと180度変わってしまうような負担を強いるものではあってはならないと考え

ています。


 当院での矯正治療は、患者さんとって出来るだけ負担が少ない方法で、しかも

1日も早く美しく且つ安定する咬み合わせが得られるように、日々の診療に携わって

おります。


患者さんに最適な時期を考え、治療期間の短縮を心掛けています。

 例えば小学校高学年のお子さんの場合、まだ乳歯が残っていたり第2大臼歯が萌え

ていない時期に、全ての歯にワイヤを着ける事はありません。これは、今ある大人の

歯だけがきれいに並んでしまっても、後から萌えてくる大人の歯が出てくるまで待た

なくてはいけないので、治療時間のロスが生じるためです。

 『無駄な治療をしない』これは金銭的な負担も減らせますが、一番大切なのは

装置が着いている期間が短縮されるので、患者さんの負担が減らせると言う事

です。

治療開始にあたり...

 やむをえず歯の本数を減らしてと言う治療になっても、短期間に多くの歯を抜く

ようなことはありません。また、抜歯/非抜歯に関わらず、どうしてもスピードを

追求される患者さんを除いては、上下の歯列に同時にワイヤを着ける事もやって

おりません。これは治療が始まるとお分かりになると思いますが、装置が着くと

多少なりとも違和感があり、新しい環境に慣れるまで少し時間が掛かるためです。

 そのため装置は少しずつ追加し、患者さんには無理をせず徐々に治療を進めて

頂きたいと考えております。

 

 余談ですが、抜歯症例の場合、小臼歯4本と親知らず4本の計8本 を次回までに

抜いて来て下さい...と言う矯正医も中には居るようです。

皆さんは、こんなドクターに治療されたいですか? 私ならお断りです !! 

 医局に入局した際、当時の恩師が『患者さんの痛みが分かるドクターであれ』

よく話して下さいました。今でもこの言葉は、私の一番の宝物ですね。


治療中の痛みについて

 少し専門的な話になりますが、矯正治療は歯茎の中の骨の新陳代謝を人工的に

起こす事によって、歯を動かす事が可能になります。その際、ある種のホルモンの

ような物質が歯茎の中で作られるため(私の学位論文は、その調節機構を研究した

ものです)、治療開始当初は、どうしても歯が浮いたような感じを持たれると思い

ます。患者さんによっては、少し痛みを感じる方もいらっしゃるでしょう!?


 しかし、もし痛くなってたとしても、ず〜っと痛みが続く訳では無く、治療した

日から3日ほど経つと段々痛みは消えて行きます。同じように治療しても、痛みの

感じ方は患者さんによって様々ですが、もし痛みが強いようであれば、歯の動かし

方をその患者さんに合わせて調節出来るのがオーダーメイドの治療を行っている

矯正治療を専門に行っている歯科医師,つまりワイヤーをちゃんと曲げてる

先生です。

 全く痛みがない矯正治療と言うのは、どんな上手な先生が治療されても難しいと

思いますが、痛みに関してはそんなにご心配なさらないで下さい。